会社案内制作の頼み方ガイド

会社案内は、一度作ると数年使い続けることが多い冊子です。依頼の前に「誰に・何を・どこまで任せるか」を整理しておくと、見積りの比較がしやすくなり、作り直しも防げます。法令の記述は原文(e-Gov 法令検索)で確認した内容です。

1. 会社案内ができるまでの流れ

  1. ヒアリング・企画 — 目的・読み手・配り方を共有し、コンセプトと全体の構成を決めます。
  2. 台割(ページ構成)の決定 — どのページに何を載せるかを一覧にします。ページ数と見積りの土台になります。
  3. 取材・撮影 — 代表・社員へのインタビュー、社屋・現場・製品の撮影。手持ちの写真や原稿を使う場合は省略できます。
  4. 原稿・デザイン — 原稿を書き、レイアウトに流し込みます。
  5. 校正 — 文字・数字・写真を確認して直します。社内の確認者と回数を先に決めておくと進行が安定します。
  6. 印刷・納品 — 用紙・加工を決めて印刷・製本します。色の仕上がりを確かめたいときは、印刷前の色校正を相談します。

2. 見積りの前に決めておくこと

  • 目的と読み手。営業先に渡すのか、採用で学生に渡すのか、株主・投資家向けなのかで、合う制作会社が変わります(得意分野を参照)。
  • ページ数・判型・部数。ページ数は 4 の倍数で組むのが一般的です。部数は印刷費に直結します。
  • どこまで任せるか。企画・取材・撮影・デザイン・印刷・英語版のうち、どこまでを依頼するか(条件でさがすで絞り込めます)。
  • 素材の有無。使える写真・ロゴデータ・既存の原稿があるかどうか。素材を支給できるなら素材支給・撮影なしに対応している会社も候補になります。
  • 納期と配布の時期。展示会・説明会・株主総会など、使う日から逆算します。
  • 紙以外での展開。PDF・デジタルブック・Web・動画にも使うなら、最初に伝えておくと素材の使い回しがしやすくなります。

3. 見積りの内訳でよく分かれる項目

項目確認しておくこと
企画・ディレクション構成案や打ち合わせの回数が含まれているか
取材・原稿取材の人数・時間、原稿の文字量、修正の回数
撮影撮影の場所・カット数・拘束時間、交通費や機材費の扱い
デザインページ単価か一式か、表紙と本文の扱い、校正の回数
印刷・製本部数・用紙・加工、配送先と送料
データの納品完成データ・写真データの受け取りの可否と条件(次の章)

同じ条件(ページ数・部数・取材や撮影の有無)を複数社に伝えると、金額を比べやすくなります。各社が公式サイトに載せている料金は料金の目安にまとめています。

4. 写真・原稿・デザインの著作権

会社案内に使う写真・文章・デザインは、制作会社やカメラマンが作った著作物であることが多く、納品後に「別の冊子や Web に使いたい」「次回は別の会社に改訂を頼みたい」となったときに扱いが問題になることがあります。著作権法では、次のように定められています。

  • 第15条: 法人等の発意にもとづき、その業務に従事する者が職務上作成し、法人等の名義で公表する著作物は、別段の定めがない限り、その法人等が著作者になります。外部の制作会社に依頼した場合、作ったのは制作会社側です。
  • 第61条第2項: 著作権を譲渡する契約で、第27条(翻訳・翻案など)や第28条(二次的著作物の利用)の権利が譲渡の対象として特に明記されていないときは、それらの権利は譲渡した側に残ると推定されます。
  • 第59条: 著作者人格権は著作者の一身に専属し、譲渡できません。

このため、データの二次利用や改訂の予定があるなら、契約や発注書で「著作権の譲渡の範囲(第27条・第28条の権利を含むか)」「写真の利用範囲」「完成データ・元データの納品の有無」を確認しておくと安心です。具体的な契約の判断は、必要に応じて専門家にご相談ください。社員の写真を載せる場合は、掲載について本人の同意を得ておきましょう。

5. よくある疑問

料金の相場はいくらですか?

ページ数・部数・取材や撮影の有無で大きく変わるため、当サイトでは平均や相場の数字は作っていません。各社が公式サイトに載せている料金を料金の目安にまとめています。

地元の会社でないと頼めませんか?

打ち合わせをオンラインで行い、全国から受け付けている会社も多くあります。ただし、取材や撮影で現地に来てもらう場合は、交通費や日程の面で近い会社が有利なこともあります。各社の対応エリア欄を確認してください。

「未確認」とはどういう意味ですか?

各社の公式サイトで、その分野やサービスの記載を確認できなかったという意味です。対応していないとは限らないため、気になる会社には直接お問い合わせください。

出典